私の通う高校は、田舎だったので、頭の良し悪しに関係なく、地元の人はほぼそこの高校に行くというような学校でした。因数分解ができない人から難関の国立大学に進む人までいるような、なんとも幅の広い層が在校しています。
だからクラスは「大学進学クラス」「短大・専門学校進学クラス」「就職クラス」という3つに分けられていました。クラスが違っても小中学校の時に一緒だった馴染みのメンバーとは何となく交流が続いていました。
大学3年生のある日、就職クラスだった幼馴染から電話がきました。彼女は高校卒業後に就職して、すぐにできちゃった結婚し、離婚、シングルマザーという道を歩んでいました。離婚後、彼女は実家に頼りたくなかったらしく、託児所付きの風俗店で働いていました。
その彼女が電話口で「私も法律の勉強を始めたの」というではないですか。私が法学部だということが分かっていて、話してくれたのだと思います。
私は「うん、いいと思うよ! どんな勉強しているの?」聞きました。
すると「憲法を暗記している」と言うのです。
思わず「えっ……なんで?」と口に出てしまいました。
私の疑問はつゆ知らず、彼女は暗記したという憲法の条文を読み上げてみせてくれました。
何かを勘違いしていると気づいた私は説明することにしました。
大学の試験は全部「六法全書、持ち込み可である」ということ、法学部の授業は「法律を暗記するのではなく、法解釈学である」ということなどです。
高校までの学校の勉強は「暗記」中心です。特に社会はそれが顕著な教科です。高卒の彼女はその延長線上でしか勉強方法を考えることができなかったのだと思います。
それでも彼女が「何かを変えたくて勉強を始めた」ということが、私にも伝わってきました。だから「まずは行政書士や司法書士の参考書を買ってみたらいいと思う」というアドバイスをしたことを覚えています。
いつ勉強を始めるか、それは始めたいと思った時で良いのです。
彼女は一見、愚かに見えるかもしれません。でも、そうではありません。幼い子どもを抱えて、必死に生きて、一生懸命、人生を変えようと、もがいていました。
経験を通じて、きっと私が想像できないような「大きな学び」をしていたのだと思います。こればっかりは「大学」では学べません。
大卒だとか、高卒だとか、そういうことで人を判断するのではなく、もっと大きな視点で「人」というものを見た時、何か気づくことがあるのではないでしょうか。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。
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